投資銘柄の選び方として、ExcelやGoogleSpreadsheetのような表計算ソフトを利用した方法を紹介します。
色々なサイトで銘柄のスクリーニングができますが、自分で銘柄を絞っていくと違ったものが見えてくるかもしれません。
今回はスクリーニング方法について1例をご紹介します。
スクリーニング
表計算ソフトでS&P500を列挙
今回はS&P500の中から、投資対象を絞っていきたいと思います。
まずはS&P500構成銘柄をコピーして表計算ソフトに貼り付け一覧化してみましょう。
私はGoogleFinance機能を使用したいので、GoogleSpreadsheetを利用しています。
ここでは、GoogleSpreadsheetを利用したスクリーニング方法について記載していきます。
S&P500のデータは↓のURLからコピーできます。ティッカーだけで良いので、そのままコピーしてSpreadsheetに張り付けましょう。
D列の社名は、GoogleFinance関数を利用します。
D列のセルに
=GOOGLEFINANCE(C2, “name”)
と入力すると、C列に張り付けたティッカーシンボルを基に、社名を取ってくれます。
他にもいろいろなデータを取ってこれるので、スクリーニングに使えそうなものがあれば、以下を参照してください。
GOOGLEFINANCE
https://support.google.com/docs/answer/3093281?hl=ja
割安の基準
次は一覧化したスクリーニング表に割安度合いの目安になるPER(株価収益率)を足してみます。
ティッカーシンボルを指定する必要がありますが、先ほどコピーしたセルを指定してあげれば簡単に全ての銘柄に対しPERの値が取得できます。
G列に
=GOOGLEFINANCE(C2,”pe”)
と入力してみましょう。
すると、ティッカーシンボルを基にPERの値を取得できます。
他には、PBR(純資産倍率)もスクリーニングの参考にします。
残念ながら、GooglefinanceではPBRは取得できないようです。
Googlefinanceで取得できない値について詳しくは、
てくさんの「配当再投資でのんびり投資」がとても参考になります。
<https://nonbiri-reinvest.net/post-851/>
おおよそのROEはセル同士の計算で出すことができます。
ROE=PBR / PER
論理PBR
みなさんはPBRについてはどのように考えていますか?
教科書的には1倍が基準と言われ、それ以下だと割安とされることが多いようです。
しかし米国のように高ROE企業では必然的にPBRも高くなります。
なぜなら、先ほどの計算式(ROE=PBR / PER)からもわかる通り、ROEが高くなるということは、PBRも高くなるということになります。(PERが下がるという見方もありますが。)
そこで論理PBRという考え方です。詳しくは、以下のURLを参考にしてください。
論理PBR
ニッセイアセットマネジメント株式会社
No.2:PBR-ROEの投資戦略
<https://www.nam.co.jp/market/column/quantstopics/2017/170921.html>
『PBR-ROEモデル』の効果は今後、高まるだろう
論理PBRは以下の式で求められます。
論理PBR=ROE*100*0.15-0.2
今のROEと照らし合わせて、どの程度の高さまでなら標準的なPBRであると言えるかをみてみましょう。
それでは、Spreadsheetに戻り、ROEと論理PBRを算出してみます。
ADS Aliance Data System Corporationを見てみましょう。
PBR < 論理PBR
とな っていることが分かります。
つまりROEの割りに、PBRが割安であることが分かります。
このようにして、気になった銘柄があれば、A列やB列の様にチェックボックスを用意して、チェックしていきます。
一通り見終わった後で、1行目にフィルターを追加して、チェックボックス欄をソートすると見やすくなりますよ。
まとめ
投資対象のスクリーニング方法として、GoogleSpreadsheetを使ったやり方をご紹介しました。
もちろん証券会社などのホームページにあるスクリーニング機能を使用しても良いと思います。今回ご紹介した論理PBRなどの考え方はスクリーニング機能にない場合があったり、自分でスクリーニングしてみると意外な発見があったりといろいろと勉強になるので、おすすめの方法です。
GoogleSpreadsheetに限らず、Googleのオフィススイートはクラウド指向なので複数のデバイスからアクセスできてとても便利です。
ぜひ使ってみてください。
気になる銘柄が絞れたら次は、銘柄分析です。
銘柄分析の記事に続きます。
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