資産運用を行うにあたって、最初の段階で重要なことは何でしょうか。
それは「時間」と「入金力」です。
「時間」は若いうちから始めること。そして今回は「入金力」を高めるべく、支出を減らすように工夫し節約することでより多くの余剰金を生み出し、初期の資産形成に役立てるようにします。
投資により複利で伸ばすことを考えた場合、人生の後半で貯めた100万より、今頑張って貯めた100万の方が価値があります。
今回紹介するものは実際に自分が実践している節約術になるので、誰でもできると思います。自身の環境に合わせて取捨選択し、しっかりと投資の種銭作りに励んでほしいと思います。
楽天経済圏
楽天経済圏とは普段利用しているサービスを楽天グループのサービスに置き換えることでポイント還元率を高めることができます。貯まったポイントは楽天ポイントして現金と同様に楽天市場などのECサイトで現金と同等に利用できます。
自分が利用しているのは下記の6点くらいですが、ほかにも携帯電話の楽天モバイルや楽天ひかりなど通信系をまとめるのも良いと思います。契約するとポイント還元率が上がるものがあります。特にこの二つはポイント還元率があがるサービスなので、キャリアにこだわりがない方であれば、利用してみるのも良いでしょう。
- 楽天カード
- 楽天銀行
- 楽天証券
- 楽天ガス
- ふるさと納税
- 楽天市場
最近はポイント還元に関して変更があり、前ほど還元率が上がりにくくなってしまいました。
ですが、これまで同様に普段の買い物は楽天ポイントで支払うことで現金を消費することを避けられます。
ふるさと納税
ふるさと納税については、翌年の住民税が減税となる制度なので、その場での節約やお得感はありません。サラリーマンの方は、ワンストップ制度というものが設けられているので、返礼品(ふるさと納税はその地域に寄付する代わりに返礼品を受け取るというものです。寄付金は税額計算の際に控除対象となります。)を注文※の際にこのワンストップ制度を指定することで、税金の計算は不要になり、年末調整で事足ります。ワンストップ制度を指定すると封筒が送られてくるので、必要事項の記入を行い返送するという手間がありますが、確定申告をしなくてよくなるので、普通の会社員の方は必須です。
※ネットショッピングと変わらないのでこのような表現にしています。
自分のように資産運用をしている方であれば、配当控除等の税額控除のために毎年の確定申告をすることを勧めます。確定申告を行うのであれば、寄付金額を忘れずに記入すれば良いので、ワンストップ制度を利用するより楽に処理できます。
色々な返礼品を選択でき、翌年の住民税が寄付した金額分控除される(自己負担2000円分は除きます)ため、やって損はありません。特に返礼品はどうせ購入するであろう日用品やお米などの生活必需品を選択することでその分の支出が減らすことができます。
ふるさと納税で検索するといくつかサイトが出てきますが、おすすめなのが楽天のふるさと納税です。
注文の際に楽天ポイントが使えたり、楽天ポイントが付与されるからです。
ふるさと納税は自身の収入に応じて寄付金の上限があるので、しっかりとふるさと納税のサイトで調べた上で、年間を通して計画的に行うのが良いでしょう。
フリマアプリの利用
ここ数年でフリマアプリの利用者が増えてきています。節約にフリマアプリが役立つというのは、使用頻度の低いものや、不用品を売ることで、現金(もしくは同額のポイント)化でき、その金額内で再度フリマ内で買い物することができるので、家計に影響を与えません。
お金が貯まらない人の特徴として、物が多いという事が挙げられます。自分の中で所有物の上限をある程度決めてあげると、良いでしょう。例えば、新し服が欲しい場合、もう着ない服を1着捨てる、もしくは、売ってから新し服を買うようにします。新しい服を買う前にワンステップ入ることで、一旦思考を挟むので、似たような服を持っていた場合や、今のワードローブでは着こなせない場合など購入意欲が失せて”やっぱり買うのやめた”となれば、消費が減ります。
本やゲームが好きな人は特にフリマアプリがおすすめです。中古のものであれば、ある程度相場が決まってきており、中古で購入して、楽しんで、また相場で売ればほとんどお金がかからずに楽しむことができます。最近は電子書籍だったり、ゲームはダウンロード版だったりしますが、現物の中古で安く買うと同じくらいの価格帯で売れますので、実際に負担する金額はフリマアプリの手数料数%と送料くらいだと思います。
何を買うにしても思考停止で新品を探してはいけません。まずフリマアプリなどで中古品を探してみると良いでしょう。
楽天経済圏利用者であれば、楽天が運営するラクマをお勧めしたいところですが、こちらはメルカリの方に軍配が上がります。というのも、ユーザー数が多いので売れやすいという特徴があるためです。
意外と新品である必要性は少ないと思いますので、収支改善したい方は、何においても中古品での購入をお勧めします。フリマアプリ内でものを購入する場合は、課金せずに売上代金から購入するようにしましょう。購入意欲を満たしつつ、労働賃金からの消費はゼロにすることができます。
税控除
資産運用を行っている方であれば、自分が税金をいくら払っているか、確定申告することでいくら戻ってくるかは知っておくべきです。会社員の方であれば、年末調整で事は足りますが、確定申告を行うことで、税金が還付される可能性があります。基本的に税金は源泉徴収という形で何も知らない無知な人からMAX取れるような仕組みになっています。知識の差で税金の支払いは抑えられますので、知っているか知らないか、申告するかしないかで支払額が変わってきます。たかが数千円や数万円で確定申告が面倒だと思わずに、資産運用をするのであれば、徐々に運用額は大きくなってきますので、還付額も変わってきます。早い段階で税制の大枠は知識として身に着けておくべきです。
例えば、以下のような税額控除があります。
- 住宅ローン控除
- 配当控除
- 外国税額控除
- 医療費控除
住宅ローン控除は、ローンで住宅購入された方ならほとんどの方が受けていると思いますが、年間で数十万円の減税になるのでかなり大きなインパクトがあります。初年度のみ確定申告が必須で次年度以降は年末調整のみで済ませている方が大半だと思います。次年度以降に確定申告したからと言って、税額は変わりません。ローンで住宅購入したけど出来ていない方は、確定申告することで過去5年分は取り返せるようです。
資産運用で株式の運用をしている方は、銘柄によっては配当金がもらえると思います。この配当金も通常、源泉徴収されており、20.315%の税金が証券会社で勝手に引かれて、証券口座に振り込まれます。確定申告で、総合課税(累進課税で収入の低い人は税額も低くなる)を選択すれば、いくらか控除される可能性があります。
また、米国株など外国株での資産運用をメインとしている方は、現地課税と、日本での課税で二重課税となっています。確定申告することで二重課税された部分は取り戻すことができますので、外国株での資産運用をメインとしている方は、確定申告は必ず行うようにしましょう。
医療費控除は医療費にかかった額に応じて所得控除が受けられます。自分自身でなくとも家族でも構いません。保険適用を含めず10万円以上かかっている場合は、確定申告で医療費控除を受けましょう。定期的に通院しているような方であれば、年間を通して合計するとそれなりの額になっている場合があります。領収書は確証としてしっかり保管しておいてください。
ポイント制の利用
お店での支払い時は、現金派でしょうか、クレジット派でしょうか。よくクレジットカードだと使いすぎてしまうので現金派という方がいますが、支出の管理が出来ていないことが要因ではないでしょうか。翌月に届いた支払い明細を見ても遅いのです。リアルタイムで今月の収支を把握できていれば、クレジットカードでも使いすぎを抑制できると思います。いくら払ったかすぐにわからないのが問題であるように思えます。
クレジットカードはポイント還元率の高いものを選択すれば、日用品の買い物でポイントがどんどん貯まっていきます。最寄りのスーパーやデパートのカードやポイントアプリは必ず入れておくようにしましょう。たかが、数十円、数百円ですが、習慣として繰り返すことで大きな差になります。この辺を意識できるか、できないかで、貯金ができる人、資産形成ができる人との差が生まれてきます。
ポイントカードやアプリばっかりで余計な支出が増えては元も子もないので、生活圏で特によく利用するものを挙げてみて数種類に絞ると良いでしょう。
楽天ポイントや航空会社のマイル、T-pointなど他のポイントに移行できるものであるとより便利です。
昼食抜き
万人にはお勧めできませんが、仕事中に昼食を抜くことで様々なメリットがあります。
稼いでいる方であれば大した金額でもないし、必要な経費と思っていると思います。おなか周りを見てみてください。無駄にカロリーを取ることに、お金と昼食の時間を浪費しています。
昼食抜きのメリットは以下になります。
- 昼食代が浮く
- 余分なカロリー摂取の回避
- 昼休み時間の有効活用
- オートファジーによる細胞の若返り効果
- 午後の眠気を低減させることで生産性UP
昼食をとらないことで午後の仕事に集中できなくなるのでは?と思うかもしれませんが、おなかが空いている時間はだいたい昼休みの少し前から憩中だけです。それ以降は特に昼食をとった場合と変わらず、むしろ眠気がなくなり、生産性が上がります。
感じ方は人それぞれだと思いますが、一考の価値はあります。
ところで、思考停止して悪い習慣を続けていないでしょうか。
習慣は人生に対して、とても強い影響力があります。改善を意識して良い習慣を続ける人と思考停止で悪い習慣を続ける人では、圧倒的な差が開きます。
酒を飲まないとやっていられない。これは嘘です。悪習になっているだけ。
コンビニに行くと目的のもの以外も買ってしまう。そもそもコンビニに入らない。
毎日、残業するのが当たり前。残業は、会社にとっては生産的ですが、自分自身にとっては時間の浪費です。
これらも自分にとってプラスになっているのであれば問題ありません。何か引っかかるようであれば、思考停止で行動せずに、立ち止まって改善してみるのが良いでしょう。体にも財布にも悪い習慣を続けてないでしょうか。
資産の一元管理/見える化
皆さんはどのように家計管理されているでしょうか。
昔はレシートを取っておいて、家計簿をつけていたり、毎月使う金額を銀行から引き下ろして用途別に封筒に入れておくなどして使い過ぎを予防したりしていたと思います。
今では、家計簿や資産状況の把握はアプリで行うことが当たり前になりつつあります。
いろいろな家計簿アプリがありますが、中でもお勧めはMoneyForwardです。
預金口座やクレジットカードを登録しておくと、自動で預金残高や毎月の使用履歴を同期してくれるので、操作は必要ありません。
そのため特別な理由がない限り、現金を使うのはやめましょう。いくら使ったか分からなくなるのはむしろ現金の方であり、現金を引き出すときにも手数料がかかります。クレジットカードでの支払いにすると、逆にポイントがつくのでクレジットカードの方が有利です。
MoneyForwardではポイントやマイルの残高も連携できるので、ポイントの有効期限切れがいつなのかを一目で把握できます。いつの間にかポイントが失効していたということを予防できます。
また、銀行口座や、証券口座など複数の口座をまとめて管理できます。合計の資産額が一目で分かるので、今の運用で良いのか、どのくらい増えているのか減っているのか等が見える化できます。
資産額がすぐに把握できないと、ざっくりとしか把握できておらず、お金の使い方もざっくりとどんぶり勘定になってしまいます。お金持ちの資産家なら良いですが、資産形成初期の段階で見える化ができないとなかなか貯まっていかないはずです。
アプリを活用して資産状況を見える化し、定量的に把握し管理することが大切です。
固定費の見直し
よく言われるものは携帯電話の見直しです。仕事用と兼用でもない限り、格安SIMレベルで事足りると思います。格安SIMでない方が珍しくなっているので、支出が多いと悩んでいる方は乗り換えてみることをお勧めします。
ガス代、水道代については、夏場は湯船に浸からないというのはどうでしょうか。体を温める必要もないのでシャワーのみで十分だと思います。そもそも暑くて入っていられないので、設定温度を下げていたりしないでしょうか。夏はいっその事シャワーだけで済ますようにすると、ガス代と水道代の両方を節約できます。
電気代については、2016年から直接電力会社と契約せずとも、電力小売りが自由化していますので沢山の電力会社が誕生しています。電気の節約をせずとも、電力会社を変えてみることで固定費の見直しにつながります。比較サイトなどもあるので、各電力会社のメリットを比較してみて自分自身のライフスタイルに合った電力会社と契約することで割引などが使えるようになります。ネットの申し込みだけで比較的簡単に乗り換えられるようになっているので検討してみてはどうでしょうか。
また電力については、契約しているアンペア数を下げてみるのもおすすめです。契約アンペア数とは同時に使用できる電力の上限値です。契約アンペア数によって基本料金は変わってきますので、電力会社乗り換えのついでにアンペア数を見直してみることをお勧めします。
※ガス、電気、水道は変動費とみる場合もあります。
まとめ
自分が実践している節約術を公開しました。少しでも参考にしてもらえると幸いです。
一つ一つの見直しは、大した金額の節約でないかもしれませんが、毎日、毎月かかってくるものだからこそ、長い期間でみると大きな金額になります。確かに、長期間で見てもたかが数万であれば、お金を払って快適性を求めるのも悪くありません。
しかし、その数万円を消費せずに、複利で数十年と運用した場合はどうでしょうか。それが数十万、数百万と富を生んでくれます。節約した分の現在価値だけで考えずに、将来価値に目を向けることで行動が変わってくると思います。自分に合った節約術を考え、良い習慣を身に着けていきましょう。
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